2018年1月17日水曜日

「アイネクライネナハトムジーク 」 伊坂 幸太郎

2018/1/17
By Eiji.K

◇ 平成15年にこの作家の「オーデュボンの祈り」を読んだときの私の読書感想文に「あまりのつまならさに途中で読むことを止めた」とある。
本を読むことを途中で止めることはほとんどなく、この作家を読む対象作家から外してきたという過去の経過がある。しかしながら、今回、読書会の推薦本であったので読まざるを得なく読んだ。

◇ この作家は過去に本屋大賞、山本周五郎賞等受賞歴も多く、現代の人気作家として知られているが、当方の印象としてライトノベルという感じがする。
  (ライトノベルの定義は、10代から20代の読者を想定した、娯楽性の高い小説。会話文を多用するなどして、気軽に読める内容のもの。)
  
◇ 当方にとって、読書する喜びや感動のようなものが余り感じられず、テレビの表層的な軽いドラマを見ているような印象である。

◇ 本の表題に訳の分からないカタカナをつけることも印象が良くない。

◇ 上記本屋大賞を受賞した「ゴールデンスランバー」の映画(主演:堺雅人)を平成22年に見ているが、その時の映画感想文も“原作が雑な内容であり、いい加減すぎる。”とあった。

◇ この短編集は各編の登場人物が何らかのつながりがある構成になっているが、その中でも「メイクアップ」という作品は高校時代にいじめられていた窪田結衣が加害者としていじめていた小久保亜季に出会い、立場がクライアントとプレゼン業者ということで、窪田結衣が高校時代の復讐を実行できる状況にあり、どのような展開になるのか、結衣の同僚の佳織と会話している場面は面白かった。


以上